1. タイトル
未経験からの不動産転職
2. ニックネーム
H project
3. 性別
男性
4. 最終学歴
高校卒
5. 転職前の業界
業種:小売・外食系
職種:販売・サービス職
雇用形態:契約社員
年収:380万円
会社名:無回答
6. 転職後の業界
業種:建築・不動産系
職種:営業
雇用形態:正社員
年収:600万円
会社名:無回答
7. 転職前は何をしていた?
当時、未経験でokという記事をインターネットで見つけ、スマートフォンやインターネットの契約・販売の仕事に応募しました。元々人と会話するのが好きだったので、何故か自分でも妙な自信があり、採用が決まった瞬間に「絶対にトップに立つ」という目標を掲げ、業務に取り組んでました。
入社してから3ヶ月間は研修での採用となり、ご案内から契約までの一通りの流れを1人で出来るようになるという会社の教育方針があったので、これを達成出来なかった場合は、同会社の別の部署に移籍になるというリスクもありました。
業務の流れとしては、お声がけ→ご案内→ご契約→登録→お会計→お渡しという流れで1組あたり平均で30分から2時間程の時間の中で、販売数を伸ばしていくという内容でした。キャンペーンの内容も考慮し、そのお客様に一番あったプランやコンテンツのオススメをし、成約数を上げていくといった、一般的な販売業務を担当しました。
この業種の良い所は、聞き上手になれるところだと思います。大きく分ければ、お客様が「何故」「この商品を」「求めているのか」というヒアリングをメインとして、「何故」の部分をしっかりと理解できれば、きちんと販売数が伸びていくので、色々なアプローチ方法が試せるといった、販売のスキルが身につきます。
少し改善して欲しかった点は、私の所属していた会社では、販売数に応じてのインセンティブが無かったところです。給与は自分の頑張りへの評価として一番分かりやすいものだと思っています。同業種でも販売インセンティブの付いている会社もたくさんあったので、もしこの業界に再度転職することがあれば、その点も考慮して会社を選んでいくと思います。
8. 転職を決めた理由
私が転職を決めた一番の理由は給与が上がらないという事でした。
販売スタッフを経験して4ヶ月目で、スーパーバイザー(SV)にならないかというお誘いがありました。
もちろん、ありがたくその提案を受け入れSVになったのですが、メイン業務は新人の教育と販売店への営業・管理業務全般と業務が増え、契約しているキャリア様のイベントの応援、イベント会議への出席といった業務が少しずつ生活への負担になってきました。
契約しているキャリア様は、地域の各店舗を数名で管理しているのに対し、私の会社ではほぼ1人で全店舗を管理していたのに加え、新人教育のための研修会、全店舗のスタッフの状況確認のために日ごとに別店舗へ出向き、新人が入った店舗に関してはほぼ毎日その店舗で研修をするといったハードワークでした。
その中でもキャリア様より直々にイベントの応援をして欲しいとご指名を頂いていたので、平日はおろか、土日も休み無く労働するという環境です。ブラック企業ではありませんでしたが、36協定を結んでいる会社だったので、月に40時間以上の残業はしてはいけないという決まりの中、半休を使用したり、会議だけ出席するというような無理やりな調整でなんとかやり過ごしていました。
基本給+40時間の残業代。これがこの会社での最大の給与で、これ以上上がることも下がることもありません。
そんな中で2年間この会社にお世話になっていましたが、実際の労働時間と給与のバランスが取れておらず、体の不調もあり転職活動をはじめました。
同業種の中でも給与は良い方だという情報は仕入れていたので、これがこの業界の限界なのだという所から、別の業種に挑戦しようと思い立ちました。
転職するにあたってのポイントは3つ。
1. 給与が上がること
2. インセンティブがあること
3. 自分のスキルが活かせること
この3つを総合的に判断して、不動産業に転職することに決めました。
9. 転職活動について (転職成功時の年齢)
34歳
10. 転職活動について (利用した書籍、サービス等)
私は転職にハローワークのインターネットサービスを利用しました。
ハローワークの良い所は、自分が良いと思った会社リストを持って窓口に行くと、プロの相談員の方とその業種や会社について相談が出来るところだと思います。もちろん、派遣会社などでもその店舗の相談員の方がおられる場合もありますが、派遣会社の場合は根底には「会社の利益」という所を見ながら相談にのるのに対し、ハローワークの場合は「その人の能力」を見ながら相談に乗ってくれるところだとおもいます。
唯一のデメリットとしては、相談に乗ってもらうためには各地域にあるハローワークに出向く必要がある事と、面接をするためには「紹介状」が必要になる事でしょうか。しかし、応募者も採用担当者も、ハローワークの紹介という信用があるという所が良いのではないでしょうか。
11. 転職活動について (詳細)
異業種に転職するにあたって、私が一番重要視したのは労働時間と給与のバランスです。
私はハローワークで転職活動をしたので、相談員の方と綿密な相談をしながら転職をしました。仕事をしながら転職活動をしていましたが、残業時間がギリギリだったので半休(午前休)や有給を使い、その時間を転職活動に充てていました。
・転職を決意~行動を起こすまで
様々な業種を検討しましたが、自分に出来る事と出来ない事をリスト化する事から始めました。やってみたいという気持ちより、何が出来るのかというのが仕事をする上で大事だと思っています。もちろん、リスト化が終わってからやってみたい業種が自分に出来るのか、未経験でも大丈夫なのかという事を考慮できるのであれば、やってみたい業種にチャレンジしてもいいかもしれません。
・行動~面接まで
リスト化された自分の長所と短所を持ってハローワークに行きました。
リストを相談員の方に見てもらい、自分がやってみたい業種と、今の業種では駄目な理由を相談員に伝えることで、話が円滑に進むと思います。やってみたい業種の平均的な給与、リストを見てもらっての採用率が高そうな業種の給与、労働時間に対しての給与(ボーナスやインセンティブがあるか等)の項目に対して、いくつかの業種の詳細を出してもらいました。
家ではハローワークのインターネットサービスを利用し、居住区の近くの会社から、電車で○○分まで等の条件を絞って検索をします。面接をしてみたい会社のリストをハローワークに持っていき、会社の評判や実際の給与の形態、メリット・デメリットを細かく聞いて検討しました。受けてみたいと思った会社にはその場で応募し、そのほかにもまた家で検索をするというように、空いた時間を活用して少しでも多くの情報を取り入れる努力をしました。
・面接~採用まで
面接をしていただくにあたって、自分のアピールポイントは明確にしました。
1. なぜ異業種に転職を決めたのか(給与や労働時間)
2. 前の業種での成績(何を担当してどういう実績があったか・成功談と失敗談)
3. 前の業種と今(面接をして頂いている)の業種の類似点と、相違点を簡潔にまとめる
4. この会社で何がしたいか
この4つの点に関しては、採用担当者の方に興味を持ってもらえるように工夫しました。
私の場合は1が大きな理由だったので、担当者の方と給与の形態についてはきちんと話し合いました。
あとの3つは自分のアピールポイントなので、これだけは人に負けないという部分を自信を持って発言するように心がけました。特に3の項目は、その会社の理解度の項目になるので、非常に重要な部分だと思います。
・面接~採用まで
2017年。不動産業4社に応募し、3社から内定の通知を頂きました。転職活動に使用した期間は、約2ヶ月。
転職活動で苦労したことは、仕事をしながらの転職活動で、且つ自分の時間があまり持てない会社に所属していたので転職に充てる時間が少なかったことです。なので出来るだけ活動の時間を取らなくても済むように「効率化」をすることで転職することが出来ました。リスト化することで検索の時間を短縮し、リストを相談員に見せることで相談の時間も短縮。短縮出来た分をその業種の業務内容の検索時間に充て情報をインプットといったように、効率化することで中途採用というリスクを軽減させました。
12. 転職後について
内定が決まってから在職中の会社に連絡をし辞表を提出しました。私の場合は既に後継者を育成していたのもあり、退職希望日に退職することが出来ました。
転職先は基本給は少し下がりましたが、成約インセンティブとして会社規定のボーナスが入る仕組みになっていたので、結果的に給与が上がりました。前職で「聞き上手になる」という対話スキルを身につけていたのもあり、実績が付いてくるまでにはそこまで時間はかかりませんでした。
苦労した点は、宅地建物取引士資格を取るために、終業後に自宅で勉強する必要があった事です。年に1度しか試験が無いため、落ちるとまた来年にしか受けられないという国家資格のため、試験前は睡眠時間を削って勉強をしていました。営業だけであれば資格は必要ないですが、資格の有無で手当ても変わりますし、最後まで自分の責任として1件1件をやり通すことが出来るので、取ってよかった資格の1つです。
13. これから挑戦する人へのメッセージ
転職する理由はそれぞれあると思います。年収を上げたい・やってみたい職種がある・ブラックだから等。
転職するのに一番重要なのは「転職先に自分が求めているものがあるのかどうか」だと考えています。
転職先が異業種の場合はいくつものリスクがあります。1から仕事を覚えなくてはいけないので勉強する時間が必要だったり、初めのうちは給与も上がらないと思っていたほうが良いです。ただ「何故転職したかったのか」という気持ちを忘れなければ、きっと理想の会社が見つかるはずです。
今の時代はインターネットで検索すれば大体の情報は入手できます。もちろん情報の中には批判や、嘘の情報が出てくる事もあるかもしれません。その情報を見たときに「どうやってそれを対処するか」という予防訓練にもなっているという意識を忘れずに持ちましょう。